ChangeLog:Gaimが名称をPidginに変更、2.0のリリースも間近
GaimのWebサイトによると、同プロジェクトは、そのプロジェクト名をめぐって継続中のAOLとの商標争いを理由に、ベータ版以外のリリースを控えてきたという(以下、告知内容より)。
数年後、AOLは「AIM」という商標を登録し、同社のIMサービスにこの名前を使い始めましたが、彼らの不満は収まりませんでした。この問題はSlashdotでも取り上げられ、当時のGaim開発者は法的な支援を得ていました。こうした法的支援により、完全に解決するまではAOLと継続中の論争を内密にしておくようにとの助言を受けたため、我々はその通りにしたのです。そのため、一般の人々からは、この問題が立ち消えになったと思われていました。しばらくの間、AOLがGaimの法的支援に対して反応を返さなかったという点では、確かにそういう状況でした。
我々の側の弁護士には何度か入れ替わりがありましたが、いずれのグループもこの問題については沈黙して伏せておくことを勧めてきました。Gaimの最初の2.0.0ベータが出た頃、AOLは再び我々の前に現れ、今度は開発者Sean(Egan氏)の告訴も辞さないとの強硬な態度に出てきました。
このAOLのやり方は、わかりやすい1つのパターンを表していました。AOL側は想定していた以上の抵抗を受け、しばらくは手が出せない形になりました。その後、AOLはその矛先を別のGaim開発者に向けてきました。狙われるGaim開発者が替わるたびに、我々は利害の衝突を避けるために新たな法的支援を検討しなければなりませんでした。
いつまでもこうしたやり方を続けるわけには行きません。結局、我々はInstant Messaging Freedom Corporationを設立し、そこにGaimの法的支援を任せることにしました。また、新たな法的支援業務により、我々のもとからこのAOLとの問題を永遠に取り除くための真の解決策を用意したのです。
AOLとの調停には、我々の予想を遥かに超える時間がかかりました。法的な助言に従って、この問題が継続している間は、我々の誠意を示すとともに、AOLが強硬策に出ることのないように、ベータ版以外のリリースを一切控えてきました。また、この情報について厳しく統制を行ってきたのも法的な助言によるものです。
結局、開発チームはGaimクライアント自体の名前をPidginに改めることを決めた。また、ほかのプロジェクト(Adiumなど)でも利用されているライブラリlibgaimを「libpurple」に、Gaimのテキストモードクライアントgaim-textをFinchに、それぞれ改名している。
Gaim開発チームのサイトもPidgin.imへと移行し、開発成果のトラッキングにはSourceForge.netではなく自分たち専用のサーバを利用している。ただし、各リリースはこれからもSourceForge.netのミラーシステムで配布される。
なお、今回の告知によると、Pidgin 2.0の最終リリース版は来週中にも入手できるようになるという。