Oracle、Webアプリケーション開発ツールの新版を発表――Accessからの“移行”に期待

 米国Oracleは3月26日、同社が無料で提供しているWebアプリケーション開発ツールの新バージョン「Application Express 3.0」をリリースした。同ツールは2004年2月にリリースされて以来、今回で4度目のメジャー・アップグレードとなる。

 Application Expressは、Oracleデータベースの管理者がWebブラウザだけを用いてWebアプリケーションを開発したり管理したりできるツール。データベースや開発言語に関する専門的な知識を持たない管理者でもWebアプリケーションを開発できる。

 Oracleでは現在、1カ月に約10万人のユーザーがApplication Expressを利用していると見ており、今後もさらにユーザー数を増やしたい考えだ。

 特にMicrosoftが一般向けに販売しているデータベース・ソフトウェア「Access」や表計算ソフトウェア「Excel」、IBMのグループウェア「Lotus Notes」などを利用してWebアプリケーションを開発しているユーザーをターゲットに、Application Expressへの移行を促している。

 今回リリースされたApplication Express 3.0には、Accessからの移行サポート機能が搭載されている。同機能を利用すればAccessベースの開発環境が再現されるので、Accessを利用してWebアプリケーションを開発していたユーザーは、開発環境を意識することなく作業することができる。

 さらにリポートをPDF形式で印刷したり、Flashベースの図表を作成したりする機能なども搭載されている。

 Oracleのソフト開発担当バイスプレジデント、マイク・ヒクワ氏は、Application Express 3.0にFlash機能を搭載するため、エニーチャート・ドット・コムから「AnyChartテクノロジー」のライセンスを購入したことを明らかにした。

 また同氏は、今年中にリリースが予定されている次期Application Express(バージョン3.1)について「開発者がデータベースを理解しなければならないハードルをなくしたい。そのためには、開発者以外のユーザーでも簡単に利用できるウィザード・ベースのツールを採用する予定だ」と語った。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)

米国Oracle
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提供:Computerworld.jp