RIMのBlackBerry加入者が620万人に──加入者数増もIDCは今後の苦戦を予測
RIMが9月28日に発表した第2四半期決算は、売上高が6億5,850万ドル(前年同期は4億9,010万ドル)、純利益が1億4,080万ドルだった。だが、RIMは同日、過去のストック・オプション付与方法について調査を行っており、その結果として、1997年に実施した株式公開以降の期間の利益を2,500万〜4,500万ドル下方修正する可能性があることも明らかにした。同社は第2四半期決算の数字を、この調査結果が確定するまでの暫定的な速報値としている。
第2四半期の売上高の内訳は、無線電子メール端末が72%、サービスが19%、ソフトウェアが6%、その他が3%。加入者数は第2四半期に70万5,000人増加した。RIMは、第3四半期に加入者が80万人増加し、700万人に達すると見込んでいる。
しかし、IDCはRIMの強気の見通しに冷水を浴びせた。IDCは「Attack of the BlackBerry Clones」と題したリポートで、人気を呼んでいるRIMの端末は、企業向けの統合型モバイル・デバイス市場で競争激化に直面すると指摘している。
この市場は2005年の730万台規模から2010年には6,300万台規模へと拡大する見通しだが、BlackBerryのシェアは低下するだろうとIDCは予測している。
RIMはこの業界の標準を打ち立てたが、最近ではMicrosoftがモトローラやPalmなどとの提携を通じて激しい追撃をかけている。IDCは、統合型モバイル・デバイス市場の成長とともにWindows Mobileデバイスがシェアを伸ばし、2010年には32.3%のシェアを占めると見ている。
また、Nokiaも独自の包括的なソリューションを提供しており、今後注目すべきライバルだとIDCは指摘している。
IDCのモバイル市場担当リサーチ・アナリスト、ショーン・ライアン氏は、「これまで、いくつかのBlackBerryクローンが、RIMが牙城としている企業市場を切り崩そうとしてきたが、同社には今後、厳しい戦いが待ち受けている。手ごわい競合企業の市場参入が進んでいるためだ」と声明で述べている。
(ダン・ニーステット/IDG News Service 台北支局)
提供:Computerworld.jp