iPods解放インストール大会

先月MIT Media Lab Computing Counter Culture GroupおよびHarvard Free Culture Groupが共同でiPod Liberation event(iPod解放イベント)という催しを開催し、Appleから販売されているiPodをRockBoxおよびiPodLinuxというソフトウェアで動かすための“インストール大会”を実行した。そもそもこのイベントが開催された動機は、AppleがファームウェアとしてiPodにインストールしているオペレーティングシステムの有り様は、フリー/オープンソースソフトウェアおよびフリーカルチャの理念と対立するものであり、ユーザの自主性や権利を侵害している、との声に応えたものである。iRonyとの愛称が冠された本イベントでは、操作性と機能性に優れ、何よりもDRM(デジタル著作権管理)の思惑に縛られないフリー/オープンソース系ファームウェアの存在が参加者に説明され、各自が所有するデジタルオーディオプレーヤにインストールする手順が説明された。

馴れ合い同然の「完全情報開示」がユーザを危険にさらす

「情報の完全開示(full disclosure)」がセキュリティの研究者によって明らかにされた脆弱性や弱点に関する情報の即時公開を意味したのは、もはや過去のことである。今日の完全開示はすべて、不具合を発見したセキュリティの研究者や組織と、そのコードに責任を追うベンダやプロジェクトとの間の何らかの協調 ― 共謀と言ってもいいかもしれない ― の結果である。最近Appleが提供したパッチは、プロプライエタリなソフトウェアに関する限り、この慣習が危険なものであることを物語っている。

Apple Wi-Fiの脆弱性を公表したJohnny Cache、ついに口を開く

先月開催されたBlack HatとDEFCONで、Apple Wi-Fiが抱える脆弱性が「半公表」された。しかし、当のJohnny CacheことJon EllchとDave Maynorの2人がそれ以来沈黙したため、指摘された脆弱性の真偽に疑問の声が広がっていた。そうした中、Ellchが、先週末、Daily Daveセキュリティ・メーリングリストにメールを送り沈黙を破った。そして、一つのことが明らかになった。彼ら2人は沈黙を強いられていたのだ。

Apple、Dual Core Xeon搭載Macを発表──新MacOS「Leopard」も披露:WWDC 2006リポート

 米サンフランシスコで開催されているApple Computer主催の「Worldwide Developer Conference(WWDC)2006」(8月7日〜11日)で、初日の基調講演に登壇した同社CEOのスティーブ・ジョブズ氏は、2007年にリリースを控えた「Mac OS X 10.5」(コードネーム:Leopard)に搭載する予定の多数の新機能を披露した。しかし、基調講演で人々の注目を浴びたのは、同氏が発表したハードウェア製品だった。

反DRMキャンペーンを展開するも困難に直面

Free Software Foundation(FSF)は6月10日(土)、デジタル著作権管理(DRM)に反対して進めているDefective By Design(発想からして欠陥)キャンペーンの活動を全米各地のアップルストアで実施したが、数々の困難に遭遇した。各地の抗議活動の半数が店舗の警備員や警察官に妨害され、今回のキャンペーン全体としても主要メディアの注目を集めるという点ではほとんど成果が得られなかった。こうした難点はあったものの、発起人たちは、当日までのわずか2週間で抗議活動の参加者を動員できたこと、DRMの意味するところを一般の人々に知らせることができたことから、今回の抗議活動を成功と判断している。