Apple、Dual Core Xeon搭載Macを発表──新MacOS「Leopard」も披露:WWDC 2006リポート
ニューヨーク大学の学生向け技術サービス部門で研究室長を務めるロビン・バーランド氏は、同社の新たなコンピュータを「われわれのシステムに取り入れる計画を立てようと思う」と話している。同氏は、Intelがリリースしたばかりの「Dual Core Xeon」プロセッサを搭載した新しい「Mac Pro」ワークステーションと「Xserve」サーバは、「きわめて魅力的」な製品だと評価する。
ニューヨーク州イサカにあるコーネル大学で化学工学を専攻するブライアン・ワイツナー氏も、バーランド氏の見解に同調する。ワイツナー氏は、「十分な機能を備えた」標準設定マシンの定価が2,499ドルに抑えられたことに何よりも驚かされたという。「数カ月食費を削って貯金をすれば、わたしでも買えてしまう価格だ」(同氏)
IDCのアナリスト、ボブ・オドネル氏によると、Appleは、Intelのデュアルコア・プロセッサ「Xeon」を搭載したXserveを今年10月に出荷すると発表していたが、今回のイベントに合わせて、ラップトップとデスクトップならびにサーバ製品ラインのIntel製チップへの移行を完了させたことに感心したという。
もっとも、驚異的なペースでプロセッサの更新を行ってきたIntelと歩調を合わせる他のコンピュータ・メーカーに、Appleが追随できるかどうかは疑問だと同氏は指摘する。「ほかのPCベンダーのようにIntelを追いかけることが、はたしてAppleにできるかどうかはわからない」(オドネル氏)
オドネル氏は、「Appleの製品リリース・サイクルは、通常、Intelよりも長い」とし、AppleがIntelと契約している他のハードウェア製造企業に追随するのか、それともIntelのロードマップに掲載されているいくつかのチップの採用を見送るのか、まだ見通しは立たないと、述べている。
個人向けコンピュータ・ハードウェアの評論家として有名なヘンリー・ノーア氏は、Appleにとって最も重要なのは、「PowerPC」ベースのプロフェッショナル向けワークステーションの既存製品ラインに組み込まれている複雑な冷却システムを改善することだと指摘する。
同ワークステーションには、システムの熱暴走を防ぐために、水冷技術が用いられているだけでなく、9個ものファンが取り付けられている。新たなMac Proシステムでは水冷技術は利用されておらず、ファンの数も4個に減らされている。Intel製チップの電力消費量がはるかに小さいことが、こうした改良を可能にした主な要因だという。
オドネル氏は、エンドユーザーの中でも特に一般ユーザーにとっては、すべてのファイルおよびアプリケーションを任意の外付けディスク・ドライブに自動的にバックアップできる「Time Machine」と呼ばれるLeopardの新機能が有用だと強調する。
同氏によると、Time Machineが保存していたファイルを消失もしくは削除してしまった場合でも、テキスト検索や画像を使ったナビゲーションによって、当該のファイルの場所を探し当て、復旧させることができるとしている。
一方、バーランド氏は、Appleのインスタント・メッセージング・アプリケーション「iChat」に搭載される先進的な新機能に、より注目しているという。「新たなビデオ会議機能は、遠隔地にある教育現場での活用が期待できる」(バーランド氏)
同イベントの基調講演では、競合するMicrosoftへの批判が繰り返された。Appleのエンジニアリング担当副社長、バートランド・サーレット氏は、Microsoftの「Windows Vista」の最新ベータ版には、MacOS Xを「完全に模倣した」機能が複数見受けられ、「Apple Aqua」ユーザー・インタフェースのロゴまでもまねされていると、苦言を呈した。
「自ら新しいものを生み出せないなら他社をまねするしかないが、これはほめられたことではない」(サーレット氏)
ジョブズ氏も、Microsoftの開発者は独自に何かを作り出すことよりも、AppleやGoogleの発明を追いかけることに腐心していると強調、同様の批判を展開した。Leopardの一般公開で披露しなかった同OSの「魅力的な」そのほかの新機能も、Microsoftに模倣されるのではないかと心配していると、ジョブズ氏は述べた。
(マーク・ハル/Computerworld オンライン米国版)
米Apple Computer
http://www.apple.com/
「Worldwide Developer Conference(WWDC)2006」
http://developer.apple.com/wwdc/
提供:Computerworld.jp