「GNU Emacs 28.2」が公開

 テキストエディタ「GNU Emacs」の開発チームは9月12日、最新版「GNU Emacs 28.2」の公開を発表した。

 Emacs 28.2は4月に公開されたEmacs 28.1に続くもので、メンテナンスリリースの位置付け。新機能はなく、不具合の修正が中心となる。

 kdb-macro-redisplayコマンドの名称がkmacro-redisplayに変更された。入力ミスが多いことを受けてのものだという。Emacs 28.1で加わった変更だがアナウンスされていなかった変更として、状態を保存するdesktop-save-modeの保存先変更も報告している。これまではkill-emacs-hookを経由してkill-emacsに保存されていたが、save-buffers-kill-emacsに変更された。kill-emacs-hookの関数はユーザーとインタラクトできないという規約に反するなどの理由からという。

 インストールでも多数の変更が加わった。Lispファイルでのネイティブコンパイルをオプションサポートしたほか、Cairoグラフィックライブラリをデフォルトで使うようになった。また、2038年問題への対応では、32ビット/64ビットのtime_t型を利用するシステム向けに–disable-year2038が加わった。起動では、Secure Computingフィルタの読み込みサポート、GTKビルドにおける起動の通知などの細かな強化が加わった。

Emacs
https://www.gnu.org/software/emacs/