「Emacs 28.1」が公開

 GNU Emacs開発チームは4月4日、フリーのテキストエディタの最新版となる「Emacs 28.1」公開を発表した。

 GNU Emacsはフリーのテキストエディタ。Lisp言語の方言であるEmacs Lispを中核としており、シンタックスハイライト、Unicodeサポート、デバッガーとのインターフェイス、プロジェクトプランナーなどの機能を備える。GNU/Linux、BSD系、Windows、macOSで利用できる。Emacs 28.1は28系最初のリリースで、2020年8月に公開されたバージョン27系に続くものとなる。

 Unicode 14.0をサポートした。絵文字のサポートも改善し、適切なフォントが利用できる場合は絵文字を適切に表示できるようになった。Lispファイルのネイティブコンパイルのサポートが加わった。’–with-cairo’がデフォルトとなり、Cairoグラフィックライブラリがある場合、デフォルトで使用するようになった。なお、Cairoでのビルドはbitmapフォントで問題が生じる可能性があ理、フォント設定を調整する必要があると留意している。Secure Computingフィルタの読み込みに対応した。GTKビルドでは起動の通知機能をサポートした。

 設定オプションで”–disable-year2038″が加わった。設定により、seccomp()サンドボックスでエディタを動かすことができる。32ビットと64ビットのtime_tをサポートするプラットフォーム上で、32ビットのtime_tのみを使うように設定できるようになった。このほかにも多数の機能や改善が加わっている。

 Emacs 29.1はプロジェクトのWebサイトより入手できる。なお、最新版よりOpenBSD 5.3以下はサポート対象外となった。

GNU Emacs
https://www.gnu.org/software/emacs/