「Chrome 100」が公開

 Google(米Alphabet傘下)のChrome teamは3月29日、最新版となる「Google Chrome 100(Chrome 100.0.4896.60)」の公開を発表した。Linux、macOS、Windows、Chrome OSに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 Chrome 100は3月初めに公開したバージョン99に続く最新版。バージョン番号が3桁となることについて、Webサイトがブラウザバージョンを識別する方法によっては問題が生じる可能性があるため、同じくバージョン100公開が近いFirefox(Mozilla)チームと共に過去数ヶ月で実験を行なったと報告している。そこで生じた問題は修正済みだが、Webサイトメンテナー、User-Agentパーシングライブラリの開発者にテストを呼びかけている。

 Chrome 100は、縮小により変更されないUser-Agentの文字列の使用をデフォルトでサポートする最後のバージョンとなる。User-Agentはユーザーが使用するOSやブラウザの種類などを判別する情報で、プライバシー保護を主な目的にUser-Agent Client Hints APIに置き換える計画を発表していた。次期Chrome 101よりUser-Agentは段階的に削減していくとしている。

 Multi-Screen Window Placement APIをサポートした。マルチウインドウ対応アプリが画面の特定の場所に配置したり、特定のディスプレイをサポートできるようにするもので、スライドを用いたプレゼンでメイン画面にスライドを全画面表示してノートを他の画面に表示するなどのことが可能になるとしている。HID Devices向けのforget()メソッドを導入、ユーザーが許可したHID Deviceに許可を促すもの。また、WebNFCではNFCタグを永続的にリードオンリーにするmakeReadOnly()メソッドをサポートした。このほかにも多数の強化が加わっている。

 「High」に分類される脆弱性9件を含む28件のセキュリティ脆弱性も修正された。バグ発見に報酬を支払うプログラムに基づき、公開されているだけで5万1000ドルが支払われる。

Google Chrome
https://www.google.co.jp/intl/ja/chrome/