インラインアセンブリをサポートした「Rust 1.59」が公開
プログラミング言語Rustの開発チームは2月24日、最新版「Rust 1.59.0」を公開した。インラインアセンブリのサポートなどが加わっている。
Rustは並列、高速、安全性などの特徴を持つプログラミング言語。元々はMozillaのResearchプロジェクトとして2010年に立ち上がったが、現在は非営利組織Rust Foundationを母体とする。 Rust 1.59は1月中旬に公開されたバージョン1.58に続く最新版。
インラインアセンブリのサポートが加わった。実行についてローレベルのコントロールや特別なマシン命令セットへのアクセスを必要とするアプリケーションを作成できるという。現時点では、x86、x86-64、ARM、AArch64、RISC-Vをサポートする。 分割代入では、代入の左でパターンのslice、tuple、structを用いることができるようになり、letバインディングとの一貫性を強化した。また、定数ジェネリクスでデフォルト値を特定できるようになった。
パッケージマネージャーのCargoでは、Rustの将来のバージョンで拒否される依存性について警告を出すようになった。Rustコンパイラのバグにより、受け付けるべきではないコードを受け付けることがあることへの対策と説明している。 デバッグなど不必要な情報をstripしてバイナリを軽量化する機能を強化し、Cargoとrustcでバイナリがリンクされるとstripできるようになった。 既知のバグの影響を緩和するため、インクリメンタルコンパイルはデフォルトでオフとなった。このバグの修正は次期1.60のベータで入る予定。
このほかにも多数の細かな強化が加わっている。