米IntelがRISC-V Internationalに最高位レベルで加盟

 オープンなRISC命令セットアーキテクチャ(ISA)を推進する非営利団体RISC-V Internationalは2月7日(スイス時間)、米Intelがプレミア(Premier)会員として加盟することを発表した。

 RISC-VはフリーかつオープンなRISC命令セットアーキテクチャ(ISA)。2010年にカリフォルニア大学バークレイ校で研究がスタートしたもので、2015年にRISC-V ISAをベースとしたソフトウェアとハードウェアのコミュニティとしてThe RISC-V Foundationが立ち上がった。設立メンバーには、Google(米Alphabet)、中国科学院、米Western Digital Technologiesなど名を連ねている。2020年にはスイスにRISC-V International Associationが設立され、メンバーシップ構成も新しくなった。  今回Intelが加わるPremierレベルは最上位となる。設立メンバーの他、Alibaba Cloud、Huawei Technologiesなど合計19社がPremier企業となっている。

 今回のIntelの動きについてRISC-Vは、「オープンなコラボレーションへの戦略的投資とオープンなRISC-Vアーキテクチャへの支持を示すものであり、IntelとRISC-Vメンバー企業との深い提携関係を強調するもの」と記している。IntelがIntel Capitalと立ち上げたIntel Foundry Services(IFS)のカスタマーソリューションエンジニアリング担当バイスプレジデント、Bob Brennan氏が、RISC-Vの取締役と技術委員会に加わる。

 Intelによると、IFSは有効なRISC-V IPコアを提供することを計画しており、Intelのプロセステクノロジー向けにIPを最適化して、RISC-VがIFSシリコンで最高の形で動くようにしていきたいとしている。これには、組み込み型からハイエンドまでさまざまなコアを想定しているという。

 Intelは同日、10億ドルの基金を用意して、ファウンドリーイノベーションエコシステムの立ち上げを進めることも発表した。基金は主として、アーリーステージのスタートアップや既存企業がFoundryエコシステム向けに最新技術を構築するのを支援するのに使われる。  また、自社ファウンドリ顧客からRISC-V IPのサポートに対する要求が増えていることを受け、今回の基金の一部をRISC-Vエコシステムを強化することに投じることも明らかにしている。これによりRISC-Vの受け入れを加速することを目指すという。

米Intel
https://www.intel.com
RISC-V International
https://riscv.org