DevOpsでエリート企業はオープンソース活用率が高いーーGoogle調査

 DevOpsで成果をあげている企業がオープンソース技術を活用していることがわかった。DevOpsで”エリート”に分類される企業のオープンソース技術の利用は、そうでない企業の1.75倍、Googleが9月22日に発表した。

 GoogleはDevOpsの有効性を評価する目的で、「DevOps Research and Assessment(DORA)」を展開している。この評価プログラムの下、Googleは過去7年間、Google Cloudを利用する3万2000人以上の業界の開発者からデータを収集し、ソフトウェアデリバリーのパフォーマンス指標として速度と安定性の合計4つの指標(実装頻度、変更までのリードタイム、サービス復旧に要する時間、変更障害率)に対して、組織のパフォーマンスをElite、High、Medium、Lowと4つに分けている。今回Google Open Sourceチームは、パフォーマンスとオープンソースの関係を探る目的で、世界1200人の開発者を対象にさらに調べた。

 その結果、Lowに分類される企業はプロプライエタリソフトウェアの使用が最も多いことがわかった。対照的に、Eliteに分類される企業は1.75倍多くのオープンソースのコンポーネント、ライブラリ、プラットフォームを使っていた。また、今後もオープンソースを使用する計画について聞いたところ、EliteはLowと比較すると1.5倍多かったという。リサーチからは、信頼性の目標値に到達しているEliteは、オープンソース技術を活用している比率が2.4倍高いこともわかった。

 Googleによると、技術的な機能の多くが継続的デリバリーのパフォーマンスに関連しており、疎結合アーキテクチャ、継続的テストと統合、実装自動化、データベース変更管理、モニタリング、オブザーバビリティを受け入れ、オープンソース技術を活用している企業は、これらを受け入れていない企業よりもパフォーマンスが高いとまとめている。オープンソースのメリットとしては、高速なイノベーション 、高品質、高い安全性、柔軟性、カスタマイズの容易さを挙げている。

「2021 Accelerate State of DevOps Report」
https://cloud.google.com/devops/state-of-devops/