「Deno 1.14」が公開
JavaScript向けランタイム「Deno」の開発チームは9月14日、最新安定版となる「Deno 1.14」を公開した。
DenoはNode.js開発者が開始したプロジェクトで、V8をベースとしたJavaScriptとTypeScript向けランライム。安全性を特徴の1つとし、単一の実行ファイルとして提供され、明示的な指示のない限りファイル、ネットワーク、環境にアクセスしない。2020年5月に初の正式版(バージョン1.0)を公開した。Deno 1.14は8月に公開された1.13に続く最新版。TypeScriptは4.4となり、V8はバージョン9.4となった。
リンターのdeno lint、フォーマッタのdeno fmtでカスタマイズのオプションが加わった。–rules-exclude、–rules-include、–rules-tagsなどを使って、recommendedセットに含まれていない固有のルールを排除/内包できる。deno fmtでは5つのオプションが加わった。これまで固定することでエコシステムにメリットがあるという考えから設定オプションを提供しなかったが、この1年でユーザーから個別に設定したいというニーズが多く寄せられたという。
URLPatternを実装した。パターンに対してURLをマッチするWebプラットフォームAPI。path-to-regexpの代替となり、似たようなパターンシンタックスを用いる。URLPatternの実装は不安定であると留意している。
バージョン1.12で加わったネイティブのサーバーサイドWebSocket APIのサポートが安定扱いとなった。暗号処理をJavaScriptで実行するWeb Crypto APIを強化し、crypto.subtle.exportKey()などが加わった。また、ファイルをロックするAPIとして、Deno.flock、Deno.flockSync、Deno.funlock、Deno.funlockSyncが加わった。 このほかにも多数の強化が加わっている。
Deno
https://deno.land