「GNU Debugger 11.1」が公開
The GNU Project Debugger(GDB)は9月12日、オープンソースのデバッガの最新版「GNU Debugger(GDB) 11.1」公開を発表した。
GDBはC/C++、Go、Rustなどさまざまな言語に対応するソースレベルのデバッガ。Linux、macOSを含む主要UNIX系OS、Windowsなどさまざまなプラットフォームで利用できる。GDB 11.1は、2020年8月に公開されたバージョン10.1に続くメジャーリリースとなる。
GDBの構築で、算術ライブラリGMP(The GNU Multiple Precision Arithmetic Library)が必須となった。 新しいコマンドラインオプションとして、”–early-init-command”(または”-eix”)および”–early-init-eval-command”(または”-eiex”)が加わった。TUI(テキストユーザーインターフェイス)では、マウスアクションのサポートが加わった。GDB/MIでは、’-break-insert’と’-dprintf-insert’コマンドで–qualified、–force-conditionなどのオプションが加わった。PythonとGuile APIでも、細かな強化が加わった。
汎用のメモリタギング機能をサポートした(現時点では、AArch64 MTEメモリタグ拡張のみ)。RISC-Vターゲット向けに”org.gnu.gdb.riscv.vector”が利用できるようになった。x86_64 Cygwinプログラム向けにコアファイルのデバッグをサポートした。一方で、ARM Symbianのサポートが削除された。
このほかにも、細かな機能強化と不具合の修正が加わっている。
The GNU Project Debugger
https://www.gnu.org/software/gdb/