「Rust 1.55」が公開
The Rust Release Teamは9月9日、プログラミング言語Rustの最新版となる「Rust 1.55.0」公開を発表した。
Rustは並列、高速、安全性を特徴とするプログラミング言語。元々はMozillaのResearchプロジェクトとして2010年にスタートした。その後Mozillaの方針変更を受け、2021年2月にプロジェクトを管理する非営利組織Rust Foundationが立ち上がっている。 Rust 1.55は、7月に公開された1.54に続く最新版。
cargo test、cargo check –all-targetsなどのコマンドで、複数の設定で同一のRustクレートを構築する際にrustcを並列で走らせると、重複してエラーや警告が出ていたのを修正した。 ライブラリでは、浮動小数点の実装をアップデートした。Eisel-Lemireアルゴリズムを用いることで、速度と精度の両方を改善するという。 #[non_exhaustive]の列挙型で、移植性のあるカテゴリにエラーを分類するstd::io::ErrorKindを強化した。Xで始まり整数の最大値で終わる”from”のレンジパターンを書くことができるようになった。
このほか、APIではBound::cloned、Drain::as_strなど多数のメソッドとトレイト実装が安定扱いとなった。コンパイラ、言語などでも強化が加わっている。