GNOME Foundationのプレジデント 、戦略と財務状況を報告

 GNOME Foundationのプレジデントで取締役会を務めるRobert McQueen氏は6月1日、GNOME Foundationの戦略と財務状況について報告した。

 McQueen氏によると、約3年前にFoundationは複数の寄付を受け、これを使ってFoundationを変革する計画を立てたという。活動の拡大として、イベントを増やしてリーチを拡大したり、GNOMEプロジェクトとデスクトップエコシステムの開発とそれを支えるインフラなどに費やすというもので、そのうちの半分は成功を収めたという。スタッフの数は過去最大となり、GNOMEソフトウェアエコシステムを拡大して関連するアプリやプロジェクトをGNOME Circleバナーの下に入れることができた、とMcQueen氏は報告している。また、GTK 4のリリースを支援したり、GNOMEおよびFlathubのLinuxアプリコミュニティ向けのインフラも改善したという。

 しかし、McQueen氏の雇用主であるEndlessからの寄付を除くと、現在のファンドレイジングは活動に追いついていないという。その結果、取締役は本会計年度の予算案としてファンドレイジングするより多い額を準備金から費やすことを承認したという。

 GNOME Foundationは財務的に健全な状態というが、GNOME Foundationの準備金ポリシーに基づくと、準備金から多くを費やすことができるのはこれが最後になるとしている。その後は活動のペースを鈍化させ、定期的な個人からの寄付や企業の貢献の範囲でスタッフを支援したりイベントを開催することになる。新しいリソースからファンドレイジングするためには、これまでリーチしていないオーディエンスにメッセージを届ける必要があること、そして取締役会は野心的に動くことを望んでいるとしている。

 現在、GNOME Foundationは取締役会の選出プロセスにあり、このような戦略と財務状況を考慮して候補者を選び、投票してほしいと呼びかけている。

GNOME Foundation
https://foundation.gnome.org/