「Zabbix 5.4」公開、PDFレポート生成のスケジュール化が可能に
ラトビアZabbixは5月18日、オープンソースのインフラモニタリングツールの最新版「Zabbix 5.4」の公開を発表した。
ZabbixはC言語で書かれた分散モニタリングシステムで、ネットワークやサーバー、クラウドなど、ITインフラ、サービス、アプリケーション、リソースを監視できる。Webベースの管理インターフェイスを持ち、グラフ、マップなどを使って収集したメトリクスを一元して監視できる。Zabbix 5.4は2020年5月に公開された5系の最新版。
ダッシュボード画面の任意のコンテンツからカスタマイズされたPDFレポートを生成/送信できるようになった。レポートは日、週、月単位で生成できる。事前にレポート出力のスケジュールを設定することで、レポート生成を自動化できるという。
複数のAPC UPSハードウェア、Hikvisionカメラなどの新しいテンプレートが加わった。Hadoop by HTTP、Zookeeper by HTTP、Apache Kafka by JMXなども加わった。障害の検知も強化した。表現をトリガーする新しいシンタックスをサポートし、問題検出の条件をより高度に作成できるようになった。また、条件式で利用できる新しい演算子、統計関数なども導入した。
データの集計機能では、ホストグループ、ワイルドカード、タグによるメトリクスの選択が可能になった。キャパシティプランニング、ビジネスレベルのモニタリング、高度な問題検出のためのデータ集計も簡素化した。また、既存のアグリゲート機能は計算機能に統合し、トリガと計算機能で共通のシンタックスを使えるようになった。期限付きのAPIトークンのサポートが加わり、サードパーティシステムとの統合が簡単かつ安全にできるようになった。ユーザーの役割制御機能も導入、APIトークンを発行できるユーザーも管理できる。タグも強化し、ホストレベルのアプリケーションのサポートがなくなり、メトリクスタグに置き換えた。タグは、テンプレート、ホスト、ホストプロトタイプ、トリガ、メトリクス、イベントと全ての重要なオブジェクトで全て利用できるという。
このほか、グラフィカル表示機能や拡張性など、多数の強化が加わっている。
Zabbix
https://www.zabbix.com/