オープンソースの使用は増加、ライセンスに懸念も

 オープンソースデータベースのサポートを提供する米Perconaは5月6日(米国時間)、オープンソース技術の使用に関する調査結果を発表した。オープンソース技術の使用は増加しているものの、新しいライセンスに懸念を抱いていることも浮き彫りになった。

 Perconaは、「MySQL」「MariaDB」などオープンソースのデータベースに関連したサポート、コンサル、マネージドサービスなどを提供するオープンソース企業。この調査は同社がスポンサーとなり、約200人のIT意思決定者を対象に4月に行なったもの。回答者の組織の規模は、従業員数500〜999人の企業が25%、1000人以上は75%という。

 この12ヶ月でオープンソースソフトウェアの使用が増加したという回答は79%にものぼった。新型コロナ感染拡大によりクラウドへの移行が急速に進んでいる一方で、コストも増加しているという。調査では、回答者の68%がクラウドインフラは前年よりも高コストになっていると述べている。

 オープンソース技術を使用するメリットについては、「イノベーション」が63%、「セキュリティの改善」は58%だった。このほか、50%が「コスト削減」をあげ、「ベンダーロックインの回避」を挙げた回答者も21%いたという。調査では、BSL(Business Source License、Maria DBが一部で採用)やSSPL(Server Side Public License、MongoDBが新たに作成したライセンス。OSI承認を受けていない)など、ここ最近のオープンソースライセンスの変化に懸念を抱いていることも明らかになった。懸念の内容について選択してもらったところ、「コストがかさむ」(44%)、「ロックインを奨励する」(37%)、「オープンソースコミュニティのエンゲージを損なう」(34%)、「オープンソース市場の成長を損なう」(26%)などの結果となった。

 同時に、パブリッククラウド事業者がオープンソースに貢献できるという見解については、「セキュリティの改善」(59%)、「オープンソースコラボレーションの奨励」(48%)、「既存のコードの品質改善」(43%)、「クラウド上でオープンソースを動かす」(同じく43%)などとなった。

米Percona
https://www.percona.com