「Rust 1.52」が公開、lint集のClippyを強化
プログラミング言語Rust開発チームは5月6日、最新版となる「Rust 1.52」を公開した。Rustは並列性、速度、安全性にフォーカスしたプログラミング言語。Mozillaのプロジェクトとしてスタートし、現在はRust Foundationの下でプロジェクトが運営されている。Rust 1.52は、3月に公開されたバージョン1.51に続く最新版。
最大の変更は、Rustコードのミスを検出するlint集であるClippyの改善。Cargoのビルドキャッシュがcargo clippyとcargo checkの違いを識別できなかった問題を修正し、コマンドの順番を気にすることなくClippyを動かすことができようになった。これにより、cargo clippyの後にcargo checkを走らせるとClippyが実行されるという。
Arguments::as_str、char::MAX、char::REPLACEMENT_CHARACTER、char::UNICODE_VERSIONなどのAPIが安定化された。また、char::len_utf8、char::len_utf16、char::to_ascii_uppercaseなどのAPIがconstとなった。
コンパイラでは、デフォルトのLLVMが4がgつに公開されたLLVM 12となった。
言語では、新しいlintとしてunsafe_op_in_unsafe_fnが加わった。unsafe fnにある安全ではないコードがunsafeブロックでラッピングされているかをチェックするもので、デフォルトで有効になっている。このほかにも、ライブラリなどで細かな強化が加わり、バグも修正されている。