「GTK 4.2.0」が公開、レンダラーなどが強化
The GTK Teamは3月30日、UIツールキットの最新版となる「GTK 4.2.0」公開を発表した。
GTKはGUI構築のためのUIエレメントのセット。GIMPの実装のためにスタートしたプロジェクトで、GNOMEなどのプロジェクトで採用されている。Linuxのほか、Microsoft Windows、macOSをターゲットとしたアプリケーションでも利用できる。GTK 4.2は2020年12月に公開されたGTK 4系の最新版。GTK 4で得られたフィードバックを元にしており、バグの修正とAPIの強化が中心となる。54人の開発者が参加し、合計で1270件近くの変更が加わった。
新機能として、NGLレンダラーを導入した。これにより性能が改善されるとしている。NGLレンダラーはLinux、Windows、macOSのデフォルトのレンダラーとなるが、古いDLレンダラーも引き続き利用できる。Composeのシーケンスとデッドキーの処理を改善した。移植性も改善し、ビルド自動化のMesonのサブプロジェクトとしてGTKを利用できるようになった。GTKと依存性をアプリケーションのビルド環境の一部として構築し、アーティファクトを構築してアプリケーションとともに配布できるという。ドキュメンテーションでは、ドキュメンテーション生成ツールが新しくなり、gi-docgenを使って生成するように変更した。APIリファレンスなどの機能をもち、クリップボードへのコピーボタンなどの使い勝手も備えるという。
GTK 4.2はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
GTK
https://www.gtk.org