「Rust 1.51」が公開、const genericsが安定扱いに
プログラミング言語「Rust」を開発するRustチームは3月25日、最新版となる「Rust 1.51.0」公開を発表した。const genericsの安定化などが特徴となる。
Rustは並列性、速度、安全性にフォーカスしたプログラミング言語。元々はMozillaで開発されたが、Rustプロジェクトの統括を行う独立系非営利団体Rust Foundationが2月に立ち上がっている。Rust 1.51は2月に公開したRust 1.50に続く最新版。ここ数回のリリースではRust言語とパッケージ管理のCargoに多くの機能が追加されたバージョンという。
3年前にRFC(Request for comments)が出されて以来開発が進んできたconst genericsが安定扱いとなった。型やライフタイムではなく、値をgenericsとして持たせることができるもので、任意の整数型、bool型、char型で利用できる(structとenumは安定扱いではない)。const genericの安定化に合わせて、std::array::IntoIterも導入した。
Cargoでは、featureの新しいリゾルバが導入された。Cargoはデフォルトで、依存性グラフで複数回参照されると単一のファイルにfeatureをマージするが、新しいresolverオプションを使うことで望まない統合を回避できるという。このほか、macOSでコンパイル時間を改善するため、デバッグ情報の分割するようになるなど、多数の強化が加わっている。APIも新たに18件が安定扱いとなった。
Rust 1.51はプロジェクトのWebサイトより入手できる。