SHA-256を実験サポートした「Git 2.29」が公開

 分散型バージョン管理システム「Git」のメンテナー濱野純氏は10月19日、最新版となる「Git 2.29.0」を公開した。

 Git 2.29.0は、7月に公開されたGit 2.28に続く最新版。98人の開発者が合計で627件の変更を加えた。

 SHA-256を実験的にサポートした。コンテンツのハッシュではこれまでSHA-1を用いてきたが、コンテンツのハッシュをベースにしたオブジェクトIDでSHA-1の衝突問題が報告されており、これに対応するものとなる。現時点ではSHA-1とSHA-256のリポジトリ間の相互運用性はないが、将来的には相互運用性を持たせ、合わせて使えるようにしていくという。

 Git Transport Protocol v2がデフォルトで有効となった。Git Transport Protocol v2はリポジトリ間でのデータやり取りで用いるプロトコル。Git 2.26でデフォルトとして導入され、その後バグが発見されたためにバージョン2.27ではデフォルトから外されていた。

 git fetchとgit pushでnegative refspecsをサポートした。git log出力を要約するgit shortlogに、グループ化されたコミット数を特定する–groupが加わった。この他にも多数の細かな強化が加わっている。

Git
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