Java 15に対応した「Gradle 6.7」が公開、File-system watchingが正式扱いに

 多言語対応のビルドツール「Gradle」開発チームは10月15日、最新版となる「Gradle 6.7」を公開した。Java 15のサポートなど多数の機能強化が加わっている。

 Gradleはオープンソースのビルドツール。Java、C++、Pythonなど任意の言語で作成し、デスクトップ、モバイルアプリ、マイクロサービスなど様々なプラットフォームで実装できる。ビルドの自動化などの機能を利用して、コンパイル、パッケージ、公開と開発ライフサイクルの効率を図ることができる。米Gradleが開発し、オープンソースとして公開している。ライセンスはApache License 2。

 Gradle 6.7は2019年11月に公開したバージョン6系の最新安定版。

 6.5で導入したFile-system watchingが正式扱いとなった。File-system watchingはビルド過程でメモリでファイルシステムを学習することで、直前のビルド以来の変更を決定するのに必要なディスクI/0を削減できる(デフォルトでは無効)。最大20%の削減も可能としている。

 Javaツールチェーンのサポートも導入した。複数バージョンのJavaを使用するJVMプロジェクトのビルドが容易になるとしている。Java 15のサポートも加わった。

 依存性管理でも強化が加わった。その一つとして、Java/Groovy/Kotlin/Scalaライブラリ作成時、APIの一部としてコンパイルレベルでのみ依存性が必要な場合のために、JavaライブラリプラグインでコンパイルオンリーAPIが加わった。依存性のバージョンをロックできる機能なども加わった。

 このほか、gradle initタスクの強化なども加わっている。

Gradle
https://gradle.org