データ検索・分析エンジン「Elasticsearch 7.8」リリース
オランダElasticsearchは6月19日、オープンソースのデータ検索・分析エンジン「Elasticsearch 7.8.0」を発表した。
Elasticsearchは「Apache Lucene」をベースとした分散型の検索・分析エンジン。Rest APIを備え、テキストだけでなく、数値、地理空間情報を含むさまざまなデータを扱える。ElasticsearchはKibana、Beats、Logtashと共に「Elastic (ELK) Stack」というスタックとして無償(コミュニティ版)・有償(サポート付き)で提供されている。
Elasticsearch 7.8は5月に公開されたバージョン7.7に続く最新版で、4月に公開されたLucene 8.5.1を土台とする。
データの集計機能では地理空間情報の集計機能を強化し、geo_bounds、geotile_gridとgeohash_grid、geo_centroidでLuceneのLatLonShape(BKD-backed geo_shapes)をサポートした。これによりElasticsearchで地理空間分析のために形状を利用するのが簡単になるとしている。
ヒストグラムでの集計としてSum、ValueCount、Averageを使用できるようになった。また、新たにt-testメトリクスの集計が可能になった。このほか、集計でのメモリ消費を削減し性能を強化した。
データの取り込みのためのインジェストノードでは、Ingest ManagerとIngest Node Pipeline Builderを導入した。
Elastic Stackにアップデートできるファイルの上限が100MBから1GBに引き上げられた。7.7で加わったファイルのビジュアル化と組み合わせることで、ファイルのアップロードを合理化する設定を推奨でき、大規模なファイルのインジェストを簡素化できるという。合わせて、アナリティクス用途のためのデータ変換も改善した。
Elasticsearch
https://www.elastic.co/jp/elasticsearch/