「Blender 2.83」リリース、初めての長期サポート版に
オープンソースの3D CG制作ソフトウェアBlenderの開発チームは6月3日、最新版となる「Blender 2.83」をリリースした。初となる長期サポート(LTS)版となり、安定性にフォーカスしつつVRのサポート開始など新機能も加わった。
Blender 2.83は2019年2月にリリースされたバージョン2.82に続くリリース。Blender開発チームは安定したバージョンを望むユーザー向けに年に1回長期サポート(LTS)版を公開することを決定しており、本リリースはこれに従ったLTS版となる。LTS版では2年間のバグ修正や新しいハードウェア対応のためのアップデートが提供される。
大規模なプロジェクト向けの性能と安定性にフォーカスしており、1250件以上のバグが修正された。また、新機能としてVR表示の初期サポートを実現した。オープンなVR標準「OpenXR」の実装により実現したものだが、シーンインスペクションアドの特定のユースケースにフォーカスしており、機能は制限的としている。
ボリュームデータ処理のC++ライブラリであるOpenVDBのインポートとレンダリングが可能になった。OpenVDBはDreamWorks Animationが開発したファイルフォーマットで、Maxwell Renderなど多数のアプリケーションで利用されている。
Nvidiaの「OptiX AI-Accelerated Denoiser」をサポートし、レンダリングエンジンCyclesでBlenderビューポイント内でのノイズ除去が可能になった。
このほか、スカルプティングブラシで物理に対応したCloth Brushも導入した。Grease Pencil 2Dアニメーションツールセットを書き直した。高速になったほか、Blenderの他のツールとの統合も強化した。
Blender
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