LXD/LXC/LXCFSバージョン4リリース、LXCで仮想マシンもサポート
システムコンテナーLXD、および関連技術となるLXC、LXCFSの開発チームは3月31日、それぞれのメジャーリリースとなる「LXD 4.0」および「LXC 4.0」、「LXCFS 4.0」のリリースを発表した。2025年6月までサポートされる長期サポート版(LTS)となる。
LXCはCで書かれたコンテナランタイムで、システムコンテナとアプリケーションコンテナの両方に対応する。LXDはシステムコンテナおよび仮想マシンマネージャで、単一のマシン上で数千のコンテナを動かすことができる。LXCとQEMUベースのGoアプリケーションとして実装されている。各プロジェクトの母体となるLinux Containersは、英Canonicalの支援を受けている。
LXC 4.0は2018年に公開されたバージョン3に続くメジャーリリース。cgroup2の完全サポートが行われ、合わせてFreezer機能やeBPFデバイスコントローラのサポートも行われた。また、コンテナ内で呼び出されたシステムコールをインターセプトするための機構も導入された。
LXD 4.0では仮想マシンのバックアップ機能が導入された。「lxc export」や「lxc import」コマンドでインポートやエクスポートを実行できる。また、複数のipvlanデバイスを利用できるようになるなど、ネットワーク機能の強化も行われている。さらに、LXDを動かすサーバー上でコンテナのインスタンスやイメージ、ストレージボリューム、設定などをセグメント化して管理する「プロジェクト」機能が導入された。インスタンスとストレージボリューム向けに自動スナップショット機能も加わったほか、cgroup2、nftableのサポートや、カスタムのボリュームストレージバックエンドとしてのCephFSサポートなども導入された。
LXCFSはFUSEベースのファイルシステムで、/procディレクトリのバインドマウント機能などを提供するもの。systemdベースのコンテナを非特権ユーザーで実行するといった目的で利用されるる。LXDFS 4.0ではcgroups2やpidfdのサポートが加わり、コードベースの強化が図られている。
LXD 4.0、LXC 4.0、LXCFS 4.0はLinux Containersのプロジェクトページより入手できる。
Linux Containers
https://linuxcontainers.org/