Perl 6、「Raku」への名称変更が決まる

 Perl 6の名称を「Raku」にするというGitHubのプルリクエストに対して、Perlの創始者であるLarry Wall氏が支持を表明した。Perl 6は今後「Raku」となり、それに向けた作業が進められる。

 Perl 6は2000年に開発がスタートしたPerlの新バージョン。2015年末に正式版がリリースされた。Perl 5と互換性はないことから、8月にPerl開発コミュニティの間で「混乱を招く」として、Perl 6の名称変更の提案が上がっていた。「Raku」はPerl 6のコンパイラ「Rakudo」に由来する。

 Perl 6にはリリースマスコットとして蝶々の「Camelia」があるが、これを提案する意見もあった。またLarry Wall氏の「Wall」をはじめ、様々な名称が提案されていた。

 10月11日、Wall氏は「この変更に賛成だ。なぜなら古来からの知恵を反映しているからだ」とコメントした。そして、マルコの福音書から「だれも、真新しい布切れで古い着物の継ぎをするようなことはしません。そんなことをすれば、新しい継ぎ切れは古い着物を引き裂き、破れはもっとひどくなります」という部分を引用している。

 Perlの公式ブログではPerl 6の名称がRakuになったことを発表するとともに、今後のメジャーリリースで後方互換性のない変更を進めていくことも提案している。現時点ではPerl 6の公式サイトは「Perl6」のままだが、名称変更の作業が順次進むと思われる。

Perl 6
https://perl6.org/