パッケージ管理システム「RPM 4.15」リリース、約2年ぶりの新バージョン

 パッケージ管理システム「RPM Package Manager(RPM)」プロジェクトは9月26日、「RPM 4.15.0」を公開した。

 RPM Package Manager(RPM)はRed Hatが開発するパッケージ管理システム。コマンドラインからソフトウェアパッケージのインストールやアンインストール、認証、クエリ、更新などを行うことができる。 Red Hat Enterprise Linux、Fedora Project、CentOSなどで採用されている。ライセンスはGPLv3。

 RPM 4.15は2017年10月に公開されたRPM 4.14に続く最新版。2年にわたる開発、半年のテスト期間を経ての公開となる。

 パッケージのビルドでは、並行処理を強化しSMP上のビルド高速化を図った。スレッドの並列処理によりファイル分類、バイナリサブパッケージの作成などを高速化するという。

 Linuxでは、実験的機能としてルート権限なしで処理を実行できるchrootオペレーションが可能になった。また、ダミーデータベースバックエンドも加わった。パッケージデータベースであるrpmdbなしの環境でのrpmコマンドの実行を可能にするという。armv8のサポートも加わった。

 依存性処理では、ダイナミックビルド依存性のサポートが加わった。また、「%elif」、「%elifos」、「%elifarch」といったステートメントや、「%patchlist」や「%sourcelist」といったセクションのサポートが加わった。Luaサポートも強化され、互換性に関する定義を行うことなしにLua 5.2および5.3を利用できるようになった。一方でLua 5.1のサポートはなくなった。

 このほかにも多数の細かな強化が加わっている。

RPM Package Manager(RPM)
https://rpm.org/