コミュニティ主導のqmailフォークプロジェクト「notqmail」が立ち上げられる

 qmailの後継を目指すオープンソースのメールサーバーソフトウェア「notqmail」プロジェクトが8月20日に立ち上がった。セキュリティなどのqmailの特徴を受け継ぎながら、新しい機能を拡張として実装し、より高い頻度でのリリースを目指すとしている。

 qmailはDaniel Julius Bernstein(djb)氏が1990年代後半に作成したメッセージトランスファーエージェント。最後のアップデートは1998年で、その後qmailの流れをくむnetqmailが登場したものの、やはり2007年よりアップデートされておらず、それぞれがフォークを作成するという状態が続いている。notqmailはこれに対し、集合的な取り組みにしようと呼びかけている。

 そのため、個人ではなくコミュニティ主導のqmailフォークと位置付けており、安定性、互換性のあるリリースを行うことでqmailユーザーが安全にアップデートできるようにするとしている。

 notqmailでは、1)シンプル、2)バグが少ない、3)運用環境における安定性、の3つqmailの特徴を引き継ぐのに加え、最新のテクニックやツールを活用して1)オープンに作業すること、2)小規模なリリースを頻繁に行う、の2点も目指す。また、拡張性やパッケージなどについても強化し、モダンなメールサーバーにしたいとしている。

 実装予定の機能としては、SMPT受信認証、AUTH、TLS、IPv6、SPF、SRS、DKIM、DMARC、EAI、SNIをあげている。

 notqmailは最新版となる1.07をプロジェクトのWebサイトより入手できる。

notqmail
https://notqmail.org/