「Postfix 3.0.0」リリース、13年ぶりのメジャーアップデート版
2月8日、オープンソースのメールサーバーソフトウェア「Postfix 3.0.0」がリリースされた。13年ぶりのメジャーリリースとなり、国際化ドメイン対応などの強化が加わっている。
PostfixはSendmailの代替として米IBMの Thomas J. Watson研究所で開発されたメールサーバープロジェクト。Cで実装されており、AIX、BSD系、HP-UX、Linux、Mac OS X、Solarisなどのプラットフォームで動作する。高速、安全、容易な管理などを目標としており、外観はSendmailに似ているが中身はまったく異なると説明している。ライセンスはIBM Public License。
Postfix 3.0は2.11系まで進んだバージョン2.0以来、13年ぶりのメジャーアップデートとなる。なおバージョン3.0のリリースをもって、2011年1月に登場したバージョン2.8系のサポートは終了となる。
SMTP UTF8のサポートの実装により、RFC 6530およびRFC 6531/RFC 6532/RFC 6533などで定義される国際ドメイン名とアドレスを利用できるようになった。ただし実装は完成しておらず、次期3.1で完成を見込むという。
そのほかの変更点としては下記が挙げられている。
- 動的にリンクされたライブラリおよびデータベースプラグインをサポート
- 「オプトイン」型のデフォルト設定により、より安全な設定が可能に
- 複数のルックアップテーブルを対象とした処理が可能に
- よりシンプルな実装を実現する擬似テーブルのサポート
- テーブル主導によるDNSルックアップ結果や配送エージェントが返すステータスコード/メッセージの変換が可能に
- 設定ファイルのシンタックスの強化。三項演算子、比較演算子などをサポート
- セッション単位のコマンドプロファイリングが可能に
Postfix
http://www.postfix.org/