分散型Key-Valueストア「Apache Accumulo 2.0」リリース

 Apache Accumuloプロジェクトは8月6日、分散型Key-Valueストア「Apache Accumulo 2.0.0」を公開した。

 Apache AccumuloはGoogleの大規模分散ストレージ「BigTable」の設計を元に、Apache Hadoopの「HDFS」やApache Zookeeperのコンセンサスなどの技術を利用して構築したKey-Value型データストア。米国家安全保障局(NSA)が開発したものを2011年にApache Software Foundation(ASF)に寄贈した。堅牢かつ拡張性のあるデータストレージと検索を提供し、大規模なデータセットをクラスタ上で保存、管理できる。

 Apache Accumulo 2.0はセマンティックバージョニングを採用してから初のリリースとなり、3年以上の作業を土台とする。利用にはApache Hadoop 3とJava 8および11が必要。

 本バージョンではクライアントがAccumuloと接続するための新たなAPIが加わった。今まで使われていた「Connector」や「ZooKeeperInstance」といったオブジェクトはこれによって廃止され、新たに「AccumuloClient」オブジェクトを使用するようになる。あわせて「ClientConfiguration」オブジェクトも廃止され、代わりに「accumulo-client.properties」という設定ファイルを利用するようになった。

 また、スクリプト機能や設定ファイルが簡素化されたほか、バルクインポートのためのAPIも導入した。オフラインテーブルへのバルクインポート機能をサポートし、アルゴリズムも改良されている。バルクロードを行うシェルコマンドは古いAPIも引き続きサポートする。サマリー統計機能もサポートされた。これによってユーザー定義関数を使ったテーブルのデータの状態を把握できる。

 このほか、プラグインコンポーネントをまとめたSPIパッケージ、ログイン設定の強化など、多数の機能強化が加わった。

 Apache Accumulo 2.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。2.0では公式のDockerイメージも提供する。

Apache Accumulo
https://accumulo.apache.org/