CD/DVDから起動できるLinuxディストリビューション「Knoppix 8.5」リリース

 GNU/Linuxディストリビューション「Knoppix」開発チームは3月16日、最新版となる「Knoppix 8.5」を公開した。

 Knoppixはドイツの開発者Klaus Knopper氏が開発するLinuxディストリビューション。Debianをベースとし、CD/DVDから直接起動して利用できるのが特徴。

 Knoppix 8.5は2018年5月に公開された「Knoppix 8.2」に続く最新版。ドイツで16日、17日に開催されるLinuxイベント「Chemnitzer Linux-Tage」に合わせて公開した。Linux 4.20.6カーネルとXorg 7.7(core 1.20.3)を土台とし、Debianはテスト版の「Buster」(Debian GNU/Linux 10)と不安定版の「Sid」を採用する。

 デスクトップ環境は、ファイルマネージャ「pmanfm 1.3.1」を含む軽量のKnoppix標準デスクトップ「LXDE」、もしくはGNOME 3、KDE 5を利用できる。音声や点字を利用できるデスクトップシステム「Adriane」も利用可能。

 3D関連アプリケーションを強化し、Blender 2.79、Freecad 0.18、Meshlab 1.3.2、Open Scad 2019.01などを利用した3Dプロトタイピングが可能。3DプリントではSlic3r 1.3を用意する。

 仮想化・コンテナ関連では、「Knoppix in Knoppix – KVM」と「Knoppix in Docker」などを実験的に導入した。準仮想化ではQemu-kvm 3.1をサポートしている。

 このほか、Libre Office 6.1.5、GIMP 2.10などの生産性ツール、数学ソフトウェア(Maxima 5.42.1)、クラウドストレージOwnCloud 2.5.1およびNextCloud 2.5.1などを含む。WebブラウザはChromium 72.0.3626.53、Firefox ESR 60.5.0などを利用できる。これ以外にも多数のパッケージのアップデート、バグの修正が加わっている。

 KnoppixはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Knoppix
http://www.knopper.net/