「KNOPPIX 7.6」リリース、3Dウィンドウマネージャを実験的に導入

 Linuxディストリビューション「KNOPPIX」の開発者、Klaus Knopper氏が11月24日、最新版「KNOPPIX 7.6.0」を発表した。3Dウィンドウマネージャを実験的に導入し、3D関連のソフトウェアも含まれるようになった。UEFIブートにも実験的に対応している。

 KNOPPIX 7.6は2014年8月に公開されたKNOPPIX 7.4に続く最新版となる。最新のDebian GNU/Linux 8(「Jessie」)を土台とし、ベースとなるLinuxカーネルはバージョン4.2.2。NVIDIAやAMDなどの最新ビデオカードをサポートする。

 実験的ながら3Dウィンドウマネージャ「Compiz 0.9.12.2」を導入した。CompizはOpenGLベースの3D技術を利用し、プラグインシステムを持つ。合わせて、特別機能として3D関連ソフトウェアを同梱した。3Dモデリング・アニメーションの「Blender」、3D CADの「OpenScad」、3Dモデリングの「Freecad」、3Dプリンタ向けGコードジェネレーター「Slic3r」などが含まれる。

 UEFI-BootとSecure Bootについても実験的にサポートした。USBフラッシュディスクインストール後に利用できる。さらにブートシステムがバージョニングに対応し、複数のバージョンのKNOPPIXがインストールされたUSBフラッシュディスクやハードディスクが存在する場合、自動でカーネルに合うKnoopixのオーバーレイを検出し、エラーを回避するという。また、ライブインストーラー「flash-knoppix」で状態を示すプログレスバーが導入された。実際の空容量におけるアロケーションを測定できるという。

 デスクトップ環境は「LXDE」がデフォルトで、「KDE 5.4」や「GNOME 3.18」もサポートする。このほか、「Wine 1.7.5」「quem-kvm 2.4」なども含む。音声メニューシステム「A.D.R.I.A.N.E.(Audio Desktop Reference Implementation And Networking Environment)」はバージョン1.7となっている。

 CD/DVDやUSBメモリ向けの各バージョンが用意されており、ミラーサイトなどから入手できる。なおDVDイメージは4GB以上となっており、FAT32形式のパーティション上に保存できないと警告している。NTFSまたはLinuxファイルシステムの利用を推奨している。

KNOPPIX
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