「Wireshark 3.0」リリース

 オープンソースのネットワークプロトコル解析ソフト「Wireshark」を開発するWireshark Foundationは2月28日、最新のメジャーリリース版となる「Wireshark 3.0.0」を公開した。

 Wiresharkはネットワークを流れるパケットを分析するツール。数百ものプロトコルをサポートしているのが特徴で、取得したパケットの内容を分かりやすく視覚化できる。GUIで取得したネットワークパケットを閲覧できるほか、取得したパケットをファイルに保存してオフラインで分析することも可能。WindowsやmacOS、Linux、Solaris、FreeBSD、NetBSDなどさまざまなプラットフォームで動作する。

 Wireshark 3.0は2015年11月に公開したバージョン2に続くメジャーリリース。多数の新しいプロトコルをサポートした。既存のプロトコルのサポートも強化されている。

 また、GTKベースのユーザーインターフェイスのサポートが終了された。今後はQtベースのユーザーインターフェイスのみが提供される。Qtは4系のサポートがなくなり、Qtの最小要件は5.2以降となった。

 設定プロファイルにNo Reassemblyプロファイルが加わった。ビルドシステムでのAppImageパッケージのサポート、Capture Informationダイアログの復活なども加わっている。TCPディセクター、SSLディセクターなどが強化され、「APT-X」は「aptx」に、BOOTPディセクターは「DHCP」に名称変更された。このほか、多数の細かな機能強化、バグの修正が加わった。

 WindowsインストーラーではWinPcapに代わりNpcapが同梱されるようになった。なおmacOSのサポートは10.12 Sierra以降となり、それ以前のバージョンのユーザーはWireshark 2.6を利用するよう指示されている。

 Wireshark 3.0のインストーラーやソースコードはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Wireshark
https://www.wireshark.org/