セキュリティテスト向けディストリビューション「Parrot 4.5」リリース、32ビット対応がなくなる
Debianベースのセキュリティ・プライバシテスト向けGNU/Linuxディストリビューション「Parrot」開発チームは1月21日、最新安定版となる「Parrot 4.5」を公開した。
ParrotはDebianの開発版(「Testing」)をベースとして構築されたGNU/Linuxディストリビューション。セキュリティ、開発、プライバシー関連技術に注力しており、各種セキュリティツールや、安全に通信やサーフィンができるサンドボックス化されたシステム、開発スタックを備える。
Parrot 4.5は2018年11月に公開されたParrot 4.4に続く最新版。4系は同年5月に初のバージョンが公開されている。デフォルトのLinuxカーネルは2018年10月に公開されたバージョン4.19。
プロジェクトの開始以来サポートを続けてきた32ビットアーキテクチャがサポート対象外となった。リポジトリでのサポートは継続するが、ライブISOファイルは本バージョンより提供しない。
2018年よりリリースしている公式のDockerテンプレートについては、最新版よりOVAフォーマットでデスクトップバーチャルアプライアンスとしてリリースする。VirtualBoxやVMware、その他の主要な仮想化環境にインポートできるという。なお、仮想化環境向けは実験的扱いとなっている。
ペネトレーションテストMetasploitは5.0にアップデートした。開発者向けのツールも強化し、複数のプログラミング言語やフレームワーク向けの高度な開発環境の設定が簡単になった。開発ツールとしては、テキストエディタ「vscodium」、ダウンローダーとブラウザのオフラインドキュメンテーション「zeal」、GITグラフィッククライアントの「git-cola」、グラフィックパッチインスペクタ「meld」、グラフィックデータベースフロントエンド「tora」などを事前インストールしているという。なお、parrot-devel-toolsとしてGCC/G++、Python3、Rubyも含む。parrot-devel-extraを通じて、go言語、node.jsなど多数の言語、デバッガ、ツール、IDEをインストールできるメタパッケージも入手できる。
Parrot 4.5は、Home Edition(ライブ+インストーラーISOまたはバーチャルアプライアンス)、KDE Plasma Home Edition(ライブ+インストーラーISO)の2つのエディションを用意、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
Parrot
https://www.parrotsec.org/