セキュリティディストリビューション「Parrot 4.0」が登場、Dockerイメージも公開

 セキュリティ研究者向けのLinuxディストリビューションであるParrot System開発チームは5月21日、最新のメジャーリリース版となる「Parrot Security 4.0」を発表した。初となる公式Dockerイメージも公開している。

 Parrot Systemは、DebianをベースとしたLinuxディストリビューション。セキュリティとプライバシーを特徴とし、ペネトレーションテストなどに利用できるツールを提供する。また、エディタや各種プログラミング言語のサポートなど開発スタックも備える。軽量、高速で、古いハードウェアやリソースが限られたハードウェアでも快適に動くとしている。

 Parrot 4.0は、2016年に公開された3系に続くメジャーリリース。Linuxカーネルは4.16となり、AMDGPUの修正などの重要な機能強化を利用できるとしている。

 本バージョンではDockerテンプレートを正式にリリースした。基本的なセキュリティツールを含むもので、任意のホストOS上で完全に隔離したParrotインスタンスを動かすことができるという。このほか、ツールを多く盛り込んだ完全な環境、Metasploit環境専門のコンテナなども用意する。

 また、システムのコアや必要なソフトウェアコンポーネントのみをインストールできるNetinstallイメージも実験導入した。

 カスタムfirejailプロファイルによるサンドボックス化されたアプリケーションが安定扱いとなった。md raidのmdadmをデフォルトでサポートし、ソフトウェアRaidにインストールできるようになった。

 デフォルトのWebサーバーがApacheからNginxに変更された。このほか、パッケージも最新のものとなり、デスクトップ環境のMATEが1.20に、Libreofficeが6に、Firefoxが”Quantum”ことバージョン60になっている。

Parrot Security
https://www.parrotsec.org/