Hadoop向けデータベースエンジン「Apache Phoenix 5.0.0」リリース

 Apache Hadoopベースのデータベースエンジン「Apache Phoenix」開発チームは7月14日、「Apache Phoenix 5.0.0」のリリースを発表した。

 Apache PhoenixはApache HBaseをバックエンドに利用するApache Hadoop向けのリレーショナルデータベースエンジン。低遅延を必要とするアプリケーション向けにHadoopでのオンライントランザクション処理(OLTP)機能を提供するもので、開発者は使い慣れたSQLを利用して大規模なデータセットにアクセスできる。Apache Sparkなどとの統合も可能で、1億行のテーブルスキャンを20秒で完了できるという高速性も特徴としている。

 元々は米Salesforceで開発され、2014年にApache Software Foundationのトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格した。Hortonworksのディストリビューションでもサポートされている。

 Apache Phoenix 5はHBase 2以上をサポートし、バージョン4.14と機能面で同等のリリースとなる。

 非推奨のAPIを削除し、最新のPerformant APIを活用することでパフォーマンスを改善した。コプロセッサ実装をリファクタリングし、HBase 2.0のObserver APIまたは最新のコプロセッサを利用できるようになった。

 また、Apache Hive 3.0、Apache Spark 2.3との統合が可能になった。

 Apache Phoenix 5はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Apache Phoenix
https://phoenix.apache.org/