NoSQLストア上でSQLクエリを動かす「Apache Phoenix 4.7」リリース

 Apache HBase上のSQLレイヤー「Apache Phoenix」開発チームは3月11日、最新版となる「Apache Phoenix 4.7.0」を公開した。ACIDトランザクションのサポートがベータ版機能として加わっている。

 Apache PhoenixはApache HBaseなどのNoSQLストアでリレーショナルデータベース機能を提供するソフトウェア。これを利用してNoSQLデータストア上でSQLクエリを動かすことができる。米Salesforce.comのプロジェクトとしてスタートし、2014年にApache Software Foundation(ASF)のトップレベルプロジェクトとなった。Apache Spark、Apache HiveなどのHadoop技術に統合されているほか、Hortonworksのディストリビューションにも入っており、Cloudera Labsの一部としても提供されている。

 Phoenix 4.7.0は2014年4月に公開されたApache Phoenix 4.0系の最新版となり、ACIDトランザクションのサポートがベータ版機能として加わっている。HBase向けトランザクション「Tephra」(ASFのインキュベータープロジェクト)の統合により実現した機能で、リージョンやテーブルをまたいだグローバルトランザクションを行える。マルチバージョン対応の並行制御を実装しており、並行トランザクションのスナップショット分離が可能になるという。

 このほかにも、セカンダリインデックスの一貫性保証を強化し、性能も改善した。150以上のバグを修正したとも報告されている。

 Apache Phoenix 4.7はプロジェクトのWebサイトよりバイナリとソースコードを入手できる。

Apache Phoenix
https://phoenix.apache.org/