ISO、C++17の仕様「ISO/IEC 14882:2017」を発行

 国際標準化機構(ISO)がC++17の仕様を「ISO/IEC 14882:2017」として発行した。C++14以来の新たな言語仕様で、多くの新機能が加わっている。

 C++17は、2014年に仕様が承認、出版されたC++14(「ISO/IEC 14882:2014」)に続くC++プログラミング言語の最新版。仕様策定中はC++1zと呼ばれていたもので、2017年3月にDraft International Standard(国際規格案)に達し、賛成多数で承認されていた。今回、最終版の標準として発行された。

 C++14がマイナーアップデートだったのに対し、C++17は多数の新機能が加わった。

 UTF-8文字リテラルをサポートし、16進数表記で浮動小数点数リテラルを記述できるようになった。インライン変数、fold式などが加わった。名前空間では入れ子名前空間の定義などの機能が加わり、ラムダ式では*thisのキャプチャが可能になった。テンプレート、制御構文など様々な変更が加わっており、トライグラフの削除など不要な機能の整理も進めた。

 委員会はすでに7月より次期版となる「C++20」の作業に着手している。

「ISO/IEC 14882:2017」
https://www.iso.org/standard/68564.html