Python向けのアプリケーションフレームワーク「Django 2.0」リリース、Python 2系のサポートが廃止に

 Python向けWebアプリケーションフレームワーク「Django」開発チームは12月2日、9年ぶりのメジャーリリースとなる「Django 2.0」を発表した。サポートするPythonのバージョンが3.4~3.6となり、Python 2系のサポートは終了した。また、後方互換性のない変更も加わっている。

 DjangoはPythonで書かれたWebアプリケーションフレームワーク。Model-View-Controller(MVC)アーキテクチャを採用しており、O/RマッパーAPIやテンプレートエンジンなどWebアプリケーション作成に必要なコンポーネントを提供する。SQLインジェクションなどの攻撃に対応するセキュリティ機能もある。

 本バージョンは2008年に公開されたDjango 1.0に続くメジャーリリースとなる。バージョン1系は4月に1.11が公開されている。本バージョンより、長期サポート(LTS)の後に次のマイナーバージョン(.0)を公開するというゆるい形でのセマンティックバージョンを導入する。また、本バージョンのサポート期間は2019年4月までとなる。

 大きな変更としてPython 2系のサポートが廃止され、サポートされるPythonのバージョンは3.4~3.6となった。また、Python 3.4のサポートはDjango 2.0系までで、今後はサポート外になることも明記されている。バージョン1系ではPython 2.7/3.4のサポートは継続されるため、もしこれらを利用する場合は2020年4月までサポートされるDjango 1.11 LTSを利用することをすすめている。

 URLルーティングシンタックスを簡素化するdjango.urls.path()関数を導入した。読みやすくなり、URLパラメーターの型強制もサポートした。contrib.adminモジュールではモバイルデバイス対応を強化し、主要なモバイルデバイスをサポートした。クエリセットにOVER節を追加できる「Window」表記も導入された。

 このほか、キャッシュ、ファイルストレージ、管理コマンド、テンプレートなどで様々な強化が加わっている。また、データベースバックエンドAPIの変更、部分的にbytestringsのサポートが削除されるなど、一部後方互換性のない変更も含まれている。Oracle 11.2もサポート対象外となった。

Django Project
https://www.djangoproject.com/