Google、「TensorFlow 1.4」を公開

 Googleは11月7日、オープンソースの機械学習ライブラリ「TensorFlow 1.4」を公開した。

 TensorFlowはデータフローグラフを使った数値計算向けのライブラリ。2017年2月に正式版をリリースしている。ノードが演算を表現し、グラフエッジで多次元の配列(テンソル)とやりとりする。柔軟性のあるアーキテクチャにより、1つのAPIでデスクトップ、サーバー、モバイルなどのデバイスの複数のCPUやGPUで演算を実行できる。

 TensorFlow 1.4では、機械学習フレームワークの「Keras」が運用環境にあるワークフローで利用できるレベルとなり、tf.contrib.kerasから中核のパッケージtf.kerasに移動した。KerasはEstimator APIなどの他のコア機能に統合されており、任意のKerasモデルからEstimartorを構築できるという。

 Dataset APIもtf.contrib.dataからコアパッケージのtf.dataに移動した。Pythonジェネレータのサポートも加わった。古いAPIよりも機能が豊富であり、パフォーマンスも優れることから、Dataset APIを利用してTensorFlowモデルのインプットパイプラインを構築することを推奨している。

 このほかTensorFlow Debugger(tfdbg)も強化し、任意のPython/numpy表現を評価するevalコマンドなどが加わった。

TensorFlow
https://www.tensorflow.org/