Linux Foundation、オープンソース関連技術者やその雇用についての年次報告書を発表

 Linuxを推進するThe Linux Foundationは8月23日、「2017 Open Source Jobs Report」を発表した。オープンソース技術者と雇用を調べた年次報告書で、人事担当の89%が「オープンソース技術者を探すのは難しい」と回答するなど需要が高いことを伺わせた。

 Open Source Jobs ReportはLinux Foundationが、技術・エンジニア専門の就職・キャリアサイトのDiceと共同で作成する年次報告書。オープンソース技術者のキャリア、モチベーション、雇用側がどのような人材を探し、確保しているかのトレンドを探ることを目的とする。今年で6回目となり、企業、政府など様々な組織から280人以上の採用担当者、1800人以上のオープンソース技術者を対象とした。

 オープンソース技術の活用が進む中、企業はオープンソース技術者の雇用を積極的に進めているようだ。67%の採用担当者が、「今後6ヶ月でオープンソースプロフェッショナルの雇用を他の分野よりも増やす」と回答した。「フルタイムの技術者を探している」とした企業は、昨年の53%から今年は60%となった。

 また、89%の採用担当者が「オープンソース技術者を探すのは難しい」と回答、社内での育成については、47%が「従業員がオープンソースの資格を獲得するための資金援助をする」とした。これは昨年の33%からの増加となる。

 オープンソース人材で探している分野としては、「開発者」が73%、「DevOps」が60%、「システム管理者」が53%で上位3を占めた。需要が高いスキル分野としては、「オープンソースクラウド」が47%、「アプリケーション開発」が44%、「ビックデータ」が43%、「DevOps」と「セキュリティ」がともに42%となった。

 クラウドは「OpenStack」「Cloud Foundry」が需要が高く、70%の採用担当者がクラウド技術に精通したオープンソース技術者を求めているとした。この比率は、昨年の66%からの増加となる。

 「Web技術」も67%の採用担当者が求めているとした分野で、昨年の62%からアップした。続いて「Linux」の65%となった。Linuxは昨年の71%から6ポイントの減少となる。

 報告書はLinux FoundationのWebサイトより入手できる。

The Linux Foundation
https://www.linuxfoundation.org/