データフロー管理「Apache NiFi 1.3」リリース

 データフローオーケストレーションツール「Apache NiFi」開発チームは6月9日、最新版「Apache NiFi 1.3.0」を発表した。バグの修正が中心となり、安定性を強化している。

 Apache NiFiはデータフロー向けのデータの処理と分散のためのツール。元々は米国家安全保障局(NSA)で「Niagarafiles」として開発されていたもので、2015年7月にApache Software Foundationのトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格している。データのルーティング、変換、システム仲介ロジックで構成される拡張性のある有向グラフアーキテクチャを備えており、豊富な設定、拡張性、SSL/SSH/HTTPのサポートをはじめ、コンテンツ暗号化などの安全性などの特徴を持つ。操作や管理はWebベースのユーザーインターフェイスで行える。

 Apache NiFi 1.3は、5月に公開されたバージョン1.2に続く最新版。クラスタリング、コアフレームワーク、ユーザーインターフェイスなどで強化が図られた。

 クラスタリング関連では、適切な接続解除なしにアクティブなCluster Coodinatorが終了された際に発生する問題を修正し、レプリケーションでのデフォルトのスレッドプール容量も大きくなった。

 コアフレームワークでは、コンポーネントの統計計算時のタイムゾーンエラーを修正し、圧縮を有効にしている時のRPGのOutOfMemory例外問題も修正した。コンポーネントの非推奨化も可能になった。UpdateRecord、PartitionRecord、LookupRecord、PutElasticsearchHttpRecordの各プロセッサが新たに加わった。

 ユーザー体験でも、JavaScriptバグにつながっていた問題の対応など不具合の修正と細かな機能強化が加わっている。

 Apache NiFi 1.3はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Apache NiFi
https://nifi.apache.org/