NSA発のデータフロー管理システム「NiFi」、ASFのトップレベルプロジェクトへ

 オープンソースソフトウェアの非営利団体Apache Software Foundationは7月20日(米国時間)、「Apache NiFi」をトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格することを発表した。

 Apache NiFiは、フローベースのプログラミングというコンセプトを元にしたデータの処理および配信システム。データフロー管理とその自動化のために作成され、容易さ、拡張性、信頼性を特徴とする。元々は米国家安全保障局(NSA)で「Niagarafiles」として開発されたもので、NSAの「Technology Transfer Program(TTP)」の下で2014年11月にASFに移管された。インキュベータープロジェクトとして開発が進められてきたが、8ヶ月でTLPに昇格したことになる。

 ツイート、センサーなどさまざまな種類、場所にあるデータソースから取得したデータをApache Hadoop、Apache Spark、Apache Storm、SAP HANAなどのプラットフォームで分析・保存できる。Oracle、Teradata、MongoDB、Apache Hbase、Apache Cassandraなどに対応する。セキュリティではSSL、SSH、HTTPS、暗号化などの機能を備え、役割ベースの認証をプラグイン形式で提供する。

 データフローの一貫した追跡が可能で、スループット優先か遅延優先かなど柔軟に設定できる。Webベースのユーザーインターフェイスを持ち、設計、制御、フィードバック、モニタリングの各機能を直感的に操作できるという。

 Apache NiFiプロジェクトは7月17日に「Apache NiFi 0.2」をリリースしたばかり。ライセンスはApache License 2。

Apache NiFi
http://nifi.incubator.apache.org/