米Black Duck、2016年のオープンソースルーキーを発表
米Black Duck Softwareは2月27日(米国時間)、2016年に新たにスタートした優秀なオープンソースソフトウェア開発プロジェクトを選んだ「Open Source Rookies of the Year」を発表した。コンテナ、ビックデータなどに加えて、ブロックチェーン、教育など多様な分野から8つのプロジェクトが選ばれている。
Open Source Rookies of the Yearはその年にスタートしたオープンソースプロジェクトから優秀なプロジェクトを選ぶ年次アワード。同社のオープンソースプロジェクト情報ネットワーク「Open HUB」などのデータなどを元に選んでおり、今年で9回目となる。
今年のトレンドとしてBlackDuckでは「プロジェクトの多様化」をあげている。オープンソースソフトウェアは通信、ヘルスケアと様々な分野に及んでいるためで、その傾向を受けて今回はブロックチェーン、ビックデータ、深層学習、ソフトウェア定義ネットワーク、コンテナ管理、ネットワークセキュリティの7分野からルーキーを選んだ。
ブロックチェーンでは、Intelの分散レッジャープラットフォーム「Sawtooth Lake」が選ばれた。モジュラー性により拡張性とセキュリティへの懸念に対応するプロジェクトで、バージョン0.7が公開されている。
ビックデータでは、マルチレベルのインデックスを導入したApacheのインキュベータープロジェクト「Apache CarbonData」が選ばれた。Apache Hadoop、Apache Sparkなどのビックデータプラットフォーム向けのインデックス型カラムナデータフォーマットとなる。1月に初の正式版1.0を公開した。
Googleら複数のベンダーがオープンソース化して活気付いている深層学習では、Amazonの「DSSTNE」が入った。Deep Scalable Sparse Tensor Network Engineの略で、深層学習構築のためのライブラリ。
コンテナでは、AnsibleチームによるDocker代替ファイル開発プロジェクト「Ansible Container」がルーキーとなった。Ansible Playbooksを利用してコンテナの構築、実装、管理プロセスを自動化できるという。
このほか、ソフトウェア定義ネットワークでは「OpenCORD」が、ネットワークセキュリティでは「Poseidon」と「Trireme」の2プロジェクトが、教育では「Kolibri」が選ばれている。
これらに加えて、特別賞としてコンテナ分野でDockerの「SwarmKit」、ビックデータ分野の「Apache Arrow」「BigChain DB」など7プロジェクトが選ばれている。
米Black Duck Software
https://www.blackducksoftware.com/
Sawtooth Lake
http://intelledger.github.io/introduction.html
Apache CarbonData
http://carbondata.incubator.apache.org/
DSSTNE
https://github.com/amznlabs/amazon-dsstne
Ansible Container
https://www.ansible.com/ansible-container
OpenCORD
http://opencord.org/
Poseidon
http://www.lab41.org/work/
Trireme
https://www.aporeto.com/trireme/