米Black Duckが選ぶ2014年のオープンソースルーキー、KubernetesやcAdvisorなどDocker関連が多く入選

 米Black Duck Softwareは1月27日(米国時間)、前年登場したオープンソースソフトウェアから優秀なプロジェクトを選ぶ毎年恒例の「Black Duck Open Source Rookies of the Year」を発表した。

 Open Source Rookies of the Yearは、過去1年に立ち上がったオープンソースプロジェクトの中から卓越したプロジェクトを10種選ぶという企画。今年で7回目となる。同社の包括的なオープンソースソフトウェアデータベース「Black Duck KnowledgeBase」やオープンソースプロジェクト情報ネットワークの「Ohloh.net」からの情報を基に、商業面のモチベーションに関係なく、開発者の貢献や参加などを重視して興味や関心が集まっているプロジェクトを選定している。

 2014年のオープンソースプロジェクトのトレンドとして、セキュリティ、クラウドストレージ、Bitcoinマーケットプレイス、DevOpsツール、データベース管理などの分野を挙げている。ルーキープロジェクトもこれを反映して選出されている。

 昨年ルーキーに選ばれたDockerは今年大きく広がり、コンテナ関連のプロジェクトが多数生まれた。その中から、コンテナ運用にあたってリソースの利用と性能を分析する「cAdvisor」、コンテナクラスタ管理「Kubernetes」が選ばれた。cAdvisorとKubernetesはともに米Googleが開始したプロジェクトだ。

 開発と運用とが連携することで高速にサービス開発を目指すDevOpsでは、Ansibleを利用したコンテナからデータセンターまで拡張できるDebianベースのフレームワーク「DebOps」が選ばれた。

 このほか、拡張性のある地理的レプリケーションデータストア「CockroachDB」、インフラの構築/変更/結合を安全に行うツール「Terraform.io」、ブロックチェーン技術ベースの分散クラウドストレージ「Storj」、Bitcoinのマーケットプレイス「OpenBazaar」が選ばれた。また、コード学習のためのマルチプレイヤープログラムゲーム「CodeCombat」、次世代のVimテキストエディタ「Neovim」、バージョニング対応PtoP分散ファイルシステム/プロトコル「IPFS」も並んでいる。

 ルーキーに入選した上記10のプロジェクトの他に、佳作としてGoで作成しDocker上に構築したCI(継続的インテグレーション)プラットフォームの「Drone-Ci」、Dockerのコンテナ定義・構成管理「Fig」が入選している。

米Black Duck Software
http://www.blackducksoftware.com/

cAdvisor
https://github.com/google/cadvisor

CockroachDB
http://cockroachdb.org/

CodeCombat
https://codecombat.com/

DebOps
http://debops.org/

Kubernetes
http://kubernetes.io/

IPFS
http://ipfs.io/

Neovim
http://neovim.org/

OpenBazaar
https://openbazaar.org/

Storj
http://storj.io/

Terraform.io
https://www.terraform.io/

Drone-Ci
https://drone.io/

Fig
http://www.fig.sh/