オープンソースのメディアプレイヤー「Kodi 17.0 Krypton」リリース

 オープンソースのメディアプレイヤー「Kodi」を開発するTeam Kodiは2月5日、最新版となる「Kodi 17.0」(開発コード「Krypton」)を発表した。デフォルトUIが新しくなり、PVR(Personal Video Recorder)やライブTV関連で多くの機能が加わっている。

 Kodiはオープンソース(GPLv2)で公開されているオープンソースのメディアプレイヤー。多数のフォーマットをサポートし、音楽、映画やTV番組などの動画、写真、PVR(Personal Video Recorder)、ライブTVなどの再生が可能。多数のアドオンを利用して機能を拡張できるほか、UPnPにも対応している。Xbox Media Center(XBMC)として開発されてきたが、2014年に名称をKodiに変更、XBMC Foundationを母体とするTeam Kodiが開発を進めている。

 Kodi 17.0は、2016年2月に公開されたKodi 16.0(Jarvis)に続く最新版。デフォルトのユーザーインターフェイスとして新たに「Estuary」を採用した。10フィートインターフェイスとして設計されたもので、Webインターフェイスの「Chorus 2」、モバイルのタッチ対応UI「Estouchy」も揃えた。

 動画エンジンを書き直し、安定性を強化させた。オーディオと動画の同期、レートの切り替え、動画のデコード/エンコードなどが強化されたという。またインプットストリームアドオンで、RTMP、MPEG-DASH、NXMSLなど新しいストリーミングプロトコルのサポートが加わった。Linux版では3D-LUTをサポートし、ICCプロファイルを利用して色補正ができるようになった。

 音楽では、タグ・スクレイピング、大規模なライブラリのブラウジングの性能の強化などが加わった。またライブTVとPVRでも多数の強化が加わっており、たとえば最新の録音や最近再生したチャネルにすぐにアクセスできるウィジェットがUIに加わり、TVとラジオの録音を別のウィンドウで表示できるようになった。ガイドウィンドウの性能や録画予約関連も強化したという。

 Android版も強化され、AndroidのAudio APIと標準互換となり(Android 5.0以上が必要)、AudioTrack v23以上を実装した端末でDTS-HD、DTS-X、 Dolby TrueHD、Dolby ATMOSパススルーをサポートした。

 Kodi 17.0はWindows、Mac OS X、Android、iOSに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。Windowsでは初めて「Windows Store」で提供する。Ubuntu PPA(Personal Package Archive)も間もなく公開するとしている。

Kodi
https://kodi.tv/