「Scientific Linux 7.3」リリース

 Red Hat Enterprise Linux(RHEL)互換のLinuxディストリビューション「Scientific Linux」開発チームは1月25日、最新版「Scientific Linux 7.3」を発表した。

 Scientific Linuxはフェルミ国立加速器研究所の支援を受けて開発されている学術界向けのLinuxディストリビューション。Red Hatが公開するコードをベースに、再配布の障害となる商標などを取り除き、独自のパッケージを追加して提供している。科学的なアプリケーションの統合に必要な手法やプロセスを提供するのが特徴。

 Scientific Linux 7.3は、Red Hatが2016年11月はじめに公開したRHEL 7.3と互換性を持つ。Red HatがRHEL 7.3をリリースしてから約2ヶ月半での登場となった。なお、Scientific Linuxと並ぶ「RHELクローン」とされるCentOS、Oracle LinuxはすでにRHEL 7.3互換バージョンを公開済み。

 パッケージでは、OpenAFSがバージョン1.6.20にアップデートされた。また、4.7GBのインストールディスクが打ち切りとなり、「Dual Layer」インストールメディアが復活した。Dual Layerの容量を超過した「Everything」イメージも提供する。

 ソフトウェア使用許諾契約書「Scientific Linux End User License Agreement」も新しくなり、米国政府との契約についての情報が加わったという。

 Scientific Linux 7.3はx86_64に対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

Scientific Linux
https://www.scientificlinux.org/