「LibreOffice 5.2」リリース、書類分類やフォーキャストなどの新機能を搭載
非営利団体The Document Foundationは8月3日(ドイツ時間)、オープンソースのオフィススイート「LibreOffice 5.2」(fresh)を発表した。重要度に合わせて書類を分類できるようになったほか、新しい描画ツールも加わった。使い勝手も改善されている。
LibreOffice 5.2は、2015年8月に公開されたバージョン5系の最新安定版。アーリーアダプターおよびパワーユーザーを主なターゲットとしており、企業や安定性を重視するユーザーには安定版の5.1系の利用を推奨している。同日5.1系の最新版「LibreOffice 5.1.5」も公開している。
LibreOffice 5.2では、TSCP標準に基づいたドキュメント分類機能が加わった。「機密」などの分類をXML形式で保存するもので、そのドキュメントの重要度がわかるようになる。また、新しい描画ツールとしてグラフの塗りつぶしやポリゴンなどが加わった。これはすべてのプログラムモジュールで利用できる。
表計算の「Calc」では、一定期間先の情報を予想される最高値と最低値を示しながら予測する「フォーキャスト」機能を導入した。また、OOXMLファイルでの署名のインポートとエクスポートが可能となったほか、複数の署名と説明もサポートした。
相互運用性も強化し、ワープロ「Writer」ではDOCXおよびとRTF形式向けのインポートフィルタが改善された。DOSレガシードキュメント向けのWordサポートも加わっている。また、ストレージに「Google Drive」を利用するユーザー向けに、2ファクタ認証を利用できるようになった。CalcでもMicrosoftやGoogleなど他のスプレッドシートとの互換性を改善し、XLS/XLSX、ODF 1.2向けの数式でのワイルドカードにも対応した。
使い勝手も強化されている。WriterとCalcで単一のツールバーを導入し、作業に集中できるようにした。デフォルトのツールバーにアイコンが加わり、よく利用する機能に迅速にアクセスできるようになった。これに加えて、コンテンツメニューの多くがカスタマイズ可能になった。
LibreOffice 5.2はGNU/Linux、Mac OS X、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。プロジェクトでは、2011年1月に公開以来、ダウンロード数は1億4000万回に達していると報告している。
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