コンテナベースの仮想化技術「OpenVZ 7.0」リリース、商用版のマージが進められる

 コンテナベースのLinux向け仮想化技術「OpenVZ」の開発チームは7月25日、最新版となる「OpenVZ 7.0」を公開した。商用版とオープンソース版のマージが進められたほか、今まで採用していた独自のハイパーバイザがKVMに置き換えられている。

 OpenVZは、米Virtuzzoの仮想化技術「Virtuozzo」をベースとするオープンソースの仮想化技術。サーバー上にファイルシステムやユーザー、IPアドレスなどを隔離したコンテナ環境を構築できる。コンテナは独立したLinux環境として、あたかも単一のサーバーのように利用できる。ライセンスはGPLv2。

 OpenVZ 7.0は、2011年秋に公開されたRed Hat Enterprise Linux(RHEL) 6ベースの旧バージョンに続くもの。LinuxカーネルはRHEL 7ベースのものに更新されている。

 本バージョンでは商用版としてリリースされていた「Virtuozzo」のマージを進めたほか、独自のハイパーバイザーをKVMで置き換えた。Virtuozzoは商用、OpenVZは無料であり、主な違いはEULA、有料機能を含むパッケージ、Anacondaインストーラーという。

 このほか、仮想マシンとコンテナをlibvirtやvirt-managerなどで管理できるようになった。コンテナと仮想マシン向けのメモリホットプラグ機能も加わり、CT/VMメモリサイズを稼働中に調整できるようになっている。コンテナや仮想マシンのRAMの比率を設定するメモリ保証も加わった。

 Virtuozzoコンテナメモリ管理デーモンVCMMD、仮想マシンとコンテナの両方のメモリを管理するデーモンvcmmdが加わった。CRIUとP.Haulを利用したコンテナのライブマイグレーションを強化した。一方でSimFSについては、サポートは限定的で将来も強化する予定はないとしている。

OpenVZ
https://openvz.org/