OpenVZチーム、コンテナ管理ツールなどVirtuozzo由来のツールをオープンソースで公開

 OpenVZチームは6月2日、Virtuozzo(旧名称「Parallels Cloud Server」)のユーザースペースユーティリティ6種のソースコード公開を発表した。プロジェクトのWebサイトよりコードを入手できる。

 VirtuozzoはOdin(Parallelsのサービスプロバイダ事業のブランド名)が提供する商用仮想化ソリューションで、オープンソース化されているコンテナ技術「OpenVZ」の土台となっている。コンテナ、ハイパーバイザー、ストレージ仮想化を単一のソリューションにしたもので、Dockerを利用したクラウドアプリケーションの開発、実装プラットフォームも備える。サービスプロバイダはこれを利用して、インフラをモダンなコンテナを利用した技術に刷新できるとしている。

 今回ソースコードが公開されたのは、統一されたコマンドラインツールで仮想マシンとコンテナを管理できる「prlctl」、C++およびPython向けのVirtuizzo APIライブラリ「libprlsdk」、コンテナと仮想マシン管理サービス「prl-disp-service」、ローレベルのコンテナ管理向けライブラリ「libvzctl」、カーネルからのコンテナライフサイクル通知のためのライブラリ「libvzevent」、コンテナ管理ユーティリティ「vzctl」、コンテナテンプレート管理ユーティリティ「vztt」の6種。

 なお、prlctlとvzctlについては、コンテナと仮想マシンの管理用途ではprlctlが好ましく、vzctlは将来のリリースとの互換性を目的としたもので将来的には非推奨になると注意している。

 OpenVZチームは2014年末にOpenVZとParallels Cloud Serverを単一のオープンソースコードにマージする計画を発表していた。この一貫として、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)7ベースのVirtuozzoカーネルをリリースしており、今回のユーザースペースユーティリティのコード公開はこれに続くものとなる。OpenVZのコードも引き続き提供する。

 今後 Atlassian JiraベースのOpenVZバグトラッカーの設定などを計画しているという。貢献やパッチ提出についてのガイドラインを現在作成中とのこと。

OpenVZ
http://openvz.org

OpenVZリポジトリ
https://src.openvz.org/projects/OVZ